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【高橋洋一 日本の解き方】国の需要不足推計は低すぎる 30兆円分の落ち込み解消には給付金など「財政出動」が必要だ (1/2ページ)

 内閣府は昨年10~12月期のGDPギャップが18兆円程度とする推計を発表した。同4~6月期からは改善しているが、今年1~3月以降はどうなるのか。

 GDPギャップとは、潜在GDPに対して需要不足になっている部分である。ただし、本コラムでも、度々紹介してきたが、潜在GDPの水準については、日銀推計は政策決定には使えないほどで、論外なほど低い。内閣府の推計は日銀ほどはひどくないが、それでも、インフレ率2%、失業率2%半ばという完全雇用状態を達成できるほどではない。そうした完全雇用状態になるような潜在GDPを筆者なりに推計し、GDPギャップをみると、30兆円程度である。

 民間経済は、年後半に向けて緩やかに回復していくだろうが、5月上旬に発表される1~3月期のGDP(国内総生産)は、緊急事態宣言のために営業制限を強いられた業種も多く、再びマイナス成長に陥る可能性があり予断を許さない状況だ。

 1~3月期にマイナス成長となれば、内閣府推計ベースのGDPギャップも20兆円超、筆者推計でも30兆円超になるだろう。

 いずれにしても、このまま手をこまねいていると、経済は苦しくなるかもしれない。2021年度一般会計予算は、2日の衆院本会議で与党などの賛成多数で可決し、衆院を通過した。これで、憲法の規定により20年度内の成立が確実になった。

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