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【高橋洋一 日本の解き方】日本が受け流す文大統領演説 バイデン政権も見捨てる気配、中国接近で韓国への不信感強めたか (1/2ページ)

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は1日、「三・一独立運動」の政府式典で演説し、歴史問題について「いつでも日本政府と向き合って対話する準備ができている」と述べた。

 韓国では、3月1日は「三一節」として政府が祝日にしている。この日は、韓国の国家としての正統性に大きく関わっているから重要な祝日になっている。

 韓国の国家としての正統性の根拠は、1919年3月1日に日本からの独立運動を起こした活動家の一部が中国・上海に設立した臨時政府を起源とするものだ。この臨時政府は、戦後米国から正統な政府として認められなかったが、韓国では憲法により臨時政府を韓国の正統性と規定している。

 なお、北朝鮮では、抗日戦闘に携わったとされる金日成(キム・イルソン)主席が国家を建設したことが正統性の根拠だ。韓国は抗日戦闘をしていないので、正統性がないと北朝鮮はみており、臨時政府の歴史的事実をみても、韓国の国家としての正統性の根拠は弱い。そのため、「三一節」の文大統領の演説は重要なものだった。

 これに対して、日本政府の反応はあっさりしていた。加藤勝信官房長官は1日の記者会見で、「現在、両国関係は旧朝鮮半島出身労働者問題、慰安婦問題によって極めて厳しい」として「両国間の懸案の解決のために、韓国が責任をもって具体的に対応すべきだ」と述べた。

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