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【勝負師たちの系譜】ぶっちぎりで名人戦の挑戦権を得た斎藤慎太郎八段 A級順位戦最終一斉対局 (1/2ページ)

 『将棋界の一番長い日』と言われる、A級順位戦最終一斉対局は、4年連続で今年も静岡市『浮月楼』にて開催された。

 静岡市は徳川家康公が、初代大橋宗桂名人の将棋所を認めて扶持を与えた、言わば名人発祥の地として、毎年名人戦やA級最終局を誘致してきた。しかも浮月楼は、徳川慶喜15代将軍の大政奉還後の住居だから、舞台はピッタリだ。

 今年はコロナの影響で、前夜祭はオンラインでの開催となった。

 田辺信宏静岡市長の歓迎の挨拶の後、10人の棋士の一言ずつのコメント、立会人の私と淡路仁茂九段の「明日の見どころ」で、幕を閉じた。

 私は見どころとして、自力で挑戦権を得られる斎藤慎太郎八段の対局は勿論だが、順位一つが来期の1勝に匹敵する、4勝4敗の棋士の戦い方に注目、と強調した。

 現にこの時点で、三浦弘行九段と稲葉陽八段の降級が決まっていて、まだ3勝の羽生善治九段は、順位のお陰ですでに残留が決まっている。過去には4勝(5敗)で落ちた人もいるのにだ。

 また斎藤は自身が佐藤天彦九段に敗れても、6勝2敗の広瀬章人九段を豊島将之竜王が破ってくれれば挑戦が決まるだけに、微妙な立場と言えた。

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