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コロナワクチン「集団接種」が原則 「個別接種」併用は無駄、廃棄ワクチンと供給と予約のミスマッチ招く 村中璃子氏緊急リポート (2/3ページ)

 医師1人体制の開業のクリニックで万が一、アナフィラキシーが起きれば、応急処置を施した後、救急車を呼び、医師が一緒に近くの病院に行くしかない。接種は滞り、ワクチンも無駄になってしまう。経験豊富な医師やナースを1カ所に集めて集団接種する方が安心かつ安全だ。

 超低温管理の必要なワクチンは解凍後、希釈し、1つの容器から5回もしくは6回を吸い出して接種する。当初は6回分を想定していたが、日本で使われている一般的な針と注射器では5回しか取れないことが分かり、6回分が可能な針と注射器の確保を急いでいる。

 解凍希釈したワクチンは6時間しか持たず、5また6回の倍数の人数で接種しなければワクチンの無駄が出る。接種場所ごとに端数回の廃棄ワクチンが出ることを考えれば、接種場所の数を極力絞るべきだ。日本では全国で1万もの接種場所が想定されているそうだが、人口規模からいってもせいぜい1000カ所の接種センターに集約化させるべきだろう。

 個別接種と集団接種を併用すれば、ほとんどの人が個別接種を希望する。しかし、個別接種で実施した2009年の新型インフルエンザワクチンでは、特定のクリニックの予約電話は鳴りっぱなしなのに、接種者はどこに電話してもつながらず、予約が取れないという混乱を経験した。予約を一括管理できない個別接種の併用は、廃棄ワクチンと予約と供給のミスマッチを招く「禁じ手」なのだ。

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