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震災10年…被災地に残る5つの課題と「情報災害」 被害の検証どころか「なかったこと」に 福島在住ライター・林智裕氏寄稿 (1/3ページ)

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から11日で10年となる。福島県では避難地域の復興が進み、食の安全も確認されているが、デマや偏見による「情報災害」との戦いは続いている。同県在住のライター、林智裕氏が寄稿で、10年間の変化と現状について、5つの課題を検証した。

 

 まず、避難地域が今どうなっているかだ。避難解除された時期などにより帰還や復興の状況は大きく異なるものの、復興拠点には住民が戻りはじめ、週末には商業施設を中心に観光客も多数訪れにぎわいを見せている。

 帰還や居住のハードルは放射線というよりインフラ整備の問題がより大きい。福島県浜通り地域では「イノベーションコースト構想」という、地域と日本全体の未来に資するための建設的構想が進められている。

 次に、原発事故の健康被害の現状を挙げたい。被曝(ひばく)自体を原因とした被害は起こらず、今後も考えられない。次世代への影響もない。結果論ではあるが東電原発事故ではそもそも懸念される量の被曝そのもの自体が起こらなかった。これらは国連科学委員会(UNSCEAR)他、多数の国際的知見の裏付けが得られている。

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