記事詳細

【富坂聰 真・人民日報】「豊かなら文句はないだろう」 中国国民に根付く人権問題、沿線国の沈黙の理由は…“言論の自由よりもまずは国の発展だ” (1/2ページ)

 中国の電子商取引最大手アリババ傘下の金融会社アントの上場騒動では「共産党のアリババいじめ」と騒いだメディアが、一方で「中国には深刻な債務問題がある」と報じる。金融リスク、債務問題は共産党自身が常に指摘することで、「いまさら」だ。むしろだからこそ、アント騒動が起きたのだ。

 問題はアントがネット販売で膨らませた信用。それが不透明なら当局の目が届かないところで債務が膨らみリスクも高まる。こんな簡単な話が、なぜ「習近平がアリババを飲み込む」といった話になるのだろうか。

 政治が巨大IT企業の制御に困り、あの手この手で押さえ込もうとするのはいまや世界的課題で、共産党の問題ではない。

 世界的課題といえば、目下、中国攻撃の最大テーマの「人権」もそうだ。

 興味深かったのは3月9日の中国外交部の定例会見だ。「外国メディアは、『一帯一路』沿線国が中国からの投資を当てにして人権問題に口をつぐんでいると報じているが?」

 と質問された趙立堅報道官は「それは中国と沿線国に対する侮辱だ」と表情をゆがめた後にこう語っている。「生存権と発展権は最も優先されるべき基本的人権である。いま世界で起きている多くの問題、衝突、危機の根源も、発展の不足と不公平から生まれている」

関連ニュース