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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】先史時代のウイルス研究始まる 「永久凍土」の融解から世界流行の恐れ (1/2ページ)

 新型コロナウイルスが猛威をふるっている。18日午前現在、世界で1億2000万人超、日本でも45万人超が感染して、死者も世界で267万人、日本でも8700人超に達している(米ジョンズ・ホプキンス大集計)。

 この流行はスペイン風邪に匹敵する。20世紀の初めに世界で患者数約6億人、2000万から4000万人が死亡したとされているスペイン風邪は、やはりウイルス起源の病気だ。

 だが、スペイン風邪のウイルスがどこかに保存されているわけではない。このため、いまだに研究が続けられている。

 私はノルウェーの西北に広がるバレンツ海の地球物理学の研究で北緯75度のスピッツベルゲンを訪れていたが、そのときに墓を掘り起こしている科学者がいた。

 土葬の遺体にウイルスが冷凍保存されているのでは、と遺体の一部を取り出す研究である。各地に住む末裔(まつえい)の許可を取ったほか、中が負圧になるテントや、密閉箱など、ウイルスが出てこないような周到な準備もした。

 しかし、墓を掘る研究は空振りに終わった。遺体は天然の冷凍庫である永久凍土層よりも浅いところになってしまって、遺伝学的サンプルは得られなかったからだ。

 もっと古いウイルスを調べる研究も始まり、この2月に発表された。ロシア国立ウイルス学・生物工学研究センター。融解した永久凍土層から出土した動物の死骸を分析することで、先史時代のウイルスの研究を始めたのだ。いまはウマにとりかかっているが、将来は永久凍土に閉じ込められていたマンモス、ヘラジカ、イヌ、げっ歯類、野ウサギなどの先史時代の動物の死骸も調査する。

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