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【高橋洋一 日本の解き方】バンカーから抜け出せないセントラルバンカーの小心 デフレ懸念払拭できるのか (1/2ページ)

 日銀は18、19日の金融政策決定会合で、金融緩和策の点検を行った。

 金融緩和策の点検がなぜこの時期に行われるかといえば、3月末に日銀審議委員の1人が交代し、いわゆる「リフレ派」が決定会合メンバーの9人中4人になるからだ。現状ではかろうじてリフレ派が少数とはいえ、従来の日銀派から見れば相当なプレッシャーとなる。そこで、現体制で政策点検として、現行の枠組みであるイールドカーブコントロール(長短金利操作)の維持を確認しておきたかったのだろう。

 実際、点検でも、コロナ禍による需要低下で物価も低下気味の中、デフレに陥らないようにするため、今の枠組みの中でも金融緩和は継続するとされている。ただ、金融機関の収益悪化を日銀では「副作用」と考えており、政策効果と副作用のバランスを見直したい意向がにじみ出ている。

 こうした光景を見ていると、ゴルフのバンカーショットで、“ホームラン”を恐れてダフってしまい、いつまでも脱出できない人を思い浮かべてしまう。

 いっそのこと、インフレ目標達成だけを考えて本格的に金融緩和したほうが、経済環境も良くなり金融機関の収益にも長期的にはプラスだと思うが、伝統的な日銀マンには理解できないようだ。

 決定会合では、上場投資信託(ETF)の買い入れは年6兆円という目安をなくし、上限年12兆円を残した。また、長期金利の誘導策は変動を認める幅を現状より若干広げ、プラスマイナス0・25%程度とした。

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