記事詳細

「台湾有事は予想より近い」米軍司令官、日本に安保能力向上を要求 「敵基地攻撃」再浮上も 識者「防衛費をGDP比2%に努力を」 (3/3ページ)

 昨年6月のイージス・アショアの計画断念を受け、政府・自民党内では「敵基地攻撃能力」の保有を検討していた。だが、菅義偉政権は昨年末、結論を先送りにする閣議決定を行った。

 軍事ジャーナリストの世良光弘氏は「敵基地攻撃能力は、北朝鮮の弾道ミサイル発射基地を念頭に(自衛権として)保有を議論していた。今後、攻撃を受けた際の報復手段の保有、抑止力としても議論すべきだ。日本では、敵基地攻撃能力の保有が憲法違反か否かという段階から議論が進んでいない。欧米諸国が、中国当局によるウイグルでの人権弾圧に制裁を発動するなか、日本は『深刻な懸念』を示すにとどまっている。中国の軍事的覇権拡大に危機感を持っているのかという疑問を覚える」と語った。

 日本固有の領土・尖閣諸島周辺では昨年、中国海警局の船が連続で57時間も領海侵入した。接続水域を含めると、過去最多の333日も航行し、日本漁船を追い掛け回すなどの暴挙を行った。

 潮氏は「尖閣周辺で、自衛隊と米軍が共同訓練を実施するだけでも、中国に対して大きな抑止力になる。武力攻撃を受けるまでには至っていないが、国家の主権が侵害されている『グレーゾーン事態』に法的根拠を持たせる議論などは、与野党が一致して進められるはずだ。状況が切迫している危機感を持ち、行動に移すことが重要だ」と提言した。

関連ニュース