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【高橋洋一 日本の解き方】北米と欧州の対中制裁包囲網 日本は協調、韓国には温度差…最後に勝つのは民主主義陣営か (2/2ページ)

 バイデン政権は欧州との関係修復に動き出し、ウイグル問題が格好の材料になった。もともと人権問題に敏感な欧州と、人権問題によって欧州、NATOとの協調、連携を打ち出したいバイデン政権の両者の思惑が合致したとみていい。

 バイデン政権内には中国を刺激したくない人もいたが、欧州との協調路線の前では従うだろう。米国内の対中感情の悪化もあるので、当面の間、対中強硬姿勢は継続されるとみられる。

 ただし、17日に行われた米韓2プラス2では、共同声明で中国を名指ししなかった。この2週間の動きをみると、日本は、米、英、豪、カナダ、ニュージーランド、EUと同じ協調路線で中国包囲網といっていいが、韓国はそれとは一歩距離を置いた形になっている。

 米国を中心とする中国包囲網と、中国の対立は、まさに覇権争いで、民主主義対非民主主義の争いの構図だ。

 筆者は、この争いは民主主義国が勝つと思う。というのは、本コラムで繰り返してきたように、中国には1人当たり国内総生産(GDP)が1万ドルを超えない「中所得国の罠」の問題があるからだ。この壁を越えるためには、一部の産油国を除くと、一定の民主主義が必要だ。英エコノミスト誌の民主主義指数でいえば、少なくとも香港と同程度の6以上が求められる。

 今の中国の一党独裁を維持する限り、それは不可能だ。中国本土は2・3程度だ。香港程度を目指すどころか、逆に香港を中国本土並みにしてしまった。ここから予測できるのは、現在の中国は1万ドル程度だが、長期に超えることはできず、最後は覇権争いに負けるということだ。 (内閣官房参与・嘉悦大教授、高橋洋一)

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