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【大前研一 大前研一のニュース時評】総務省接待問題で浮き彫り、ズブズブ過ぎる日本の官民 国際標準のルールづくり急務 筆者が経験した欧米企業の厳格な接待規制 (1/3ページ)

 日経新聞(17日付)に「接待規制、国際標準に遅れ」と題する記事が掲載された。

 総務省幹部の接待問題で、官僚と民間企業の不正な接触を防ぐルールの形骸化が浮き彫りになり、官民の不透明な接待などの甘い現状を放置すれば、グローバルな展開をめざす日本企業にとっても負の影響をもたらしかねない-という内容。

 欧米では政府への働きかけは、主に議会に登録したロビイストが担い、接触記録を詳細に報告するなど透明性の確保に重点が置かれているとし、日本でも国際標準のルールづくりが急務としている。これは官民の接触だけの話ではない。日本全体の体質といっていい。

 かつて日本を代表する大手電機メーカーの労働組合の幹部と英国の同業の労組委員長が大阪で会談したことがあった。私はたまたま両方の人物を知っていたので、大阪の料亭における「意見交換の場」にも同席した。経営者同士なら、芸者さんを呼ぶところかもしれないが、労働組合はさすがにそこまではいかない。

 しかし、用意された料理を見て、英国側の労組委員長は顔色を変えた。「ケン(私のこと)、いくらぐらいの食事だと思う?」と尋ねるので、「まあ、2万5000円ぐらいかな」と答えたら、「それはダメだ。われわれは15ポンド以上の接待を受けるわけにはいかない」と言うわけ。1ポンドは現在150円前後。30年前当時で250~300円だった。

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