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【有本香の以読制毒】欧米はなぜ今、ウイグル決議に本気なのか? 背景に世界を監視する中国“天網”の恐怖 日本も敢然と対中政策を見直すとき (1/3ページ)

 今週は、冒頭に少しだけ希望の持てる話をしよう。現在、超党派の国会議員有志の間で、ウイグル、チベット、内モンゴル、香港など、中国の人権問題に関する「非難決議」の準備が進められている。首尾よく行けば、菅義偉首相の訪米前に国会に出され、可決し、首相はこれを「手土産」の1つとすることができる。

 訪米といえば、日米首脳会談後に出される共同文書に「台湾海峡」の件が盛り込まれるとも言われている。これも良き変化だが、裏を返せば、それだけ台湾海峡情勢が緊迫している証左でもある。

 それにしても、欧米がなぜ今、かくも鮮明に「対中強硬」の姿勢を打ち出し始めたのか。本稿では今までと異なる角度からその理由を読み解いてみようと思う。

 約30年前、ソ連が崩壊したときと今を比較してみる。今の中国は、旧ソ連よりはるかに強くて有利、厄介な存在だ。ポイントは、西側との軍事力の差ではない。厄介さの第1は、経済で密接につながっている点だ。この30年で世界は中国を見違えるほど豊かにし、結果、「モンスター」に育て、その怪物に依存するようになってしまった。このことが、先進諸国に中国を断罪することを難しくさせてきた。

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