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【日本の元気 山根一眞】10年間の災禍を乗り越え明るい未来へ 心揺さぶられる「流れ星新幹線」 (1/2ページ)

 3月14日、日曜日の18時35分、九州新幹線の800系特別列車が鹿児島中央駅から博多駅に向かって発車した。鹿児島中央駅発の上り最終列車(博多行)より1時間遅い発車だったのは、この日の鹿児島の日没時間(18時25分)を待ったからだ。

 この特別列車は、2時間19分後の20時54分に博多に着いたが、九州新幹線開業10周年記念として企画された1回限りの「流れ星新幹線」だった。事前に「流れ星のように光を発しながら走る」という発表があったが、どのように流れ星の「光」を表現するのかは想像もできなかった。

 流れ星は地球の大気圏に突入した小惑星が燃えながら進む光跡なので、車両の先頭が明るく輝き、最後部から噴く煙を光で浮き上がらせるのか、などとイメージをめぐらしていた。だが、走行後のニュース映像を見て、その美しさ、意外性には強烈なパンチを食らったような感動を覚えた。現場で見たかった!

 6両編成の流れ星新幹線は、ほぼ等間隔の28の窓(進行方向左側のみ)からフルカラーレーザーライトを斜め上方へ照射しながら走ったのだ。レーザーライトは大型イベントでは珍しくないが、高速鉄道がこれほどのレーザーを発しながら走行したのは世界初だろう。思い描いていた「流れ星」とはまったく違っていたが、この発想、企画演出力、そしてJR九州の経営者の大胆な姿勢にはいたく敬服した。

 流れ星新幹線は筑後船小屋駅(福岡県筑後市津島)の少し手前で停車。ここでコンサートのようなレーザーショーをしばし行い、博多着の20時54分には打ち上げ花火が彩りを添えた。

 九州新幹線鹿児島ルートが全線開通したのは2011年3月12日だった。JR九州はその開業に向けて「祝!九州縦断ウェーブ」というテレビCMを制作した。新幹線の線路沿いでさまざまなパフォーマンスを行い、それを新幹線内から撮影し構成したCMだ。

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