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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】巨大コンテナ船の離礁を助けた満月 スーパームーンによる潮位上昇 (1/2ページ)

 スエズ運河で座礁していた「エバーギブン」(愛媛の正栄汽船所有)は巨大なコンテナ船で、長さ400メートルもある。長さ20フィートと40フィートのコンテナ1万個あまりを積んでいた。

 スエズ運河を通っているときに強風に見舞われ、運河を斜めにふさぐ形で座礁した。コンテナ船は船の全長や幅の割に喫水(きっすい)が浅い。そのため受風面積が広く風の影響を受けやすい。

 1週間近く運河をふさいで、400隻以上もの船を止めた。世界の物流に支障が出た。スエズ運河を経由するのは世界のコンテナのうち3割にも達する。いくつもの船舶が、はるかに遠回りのアフリカの喜望峰まわりにルートを変更した。

 じつは、離礁して同船を再浮上させることができたのはスーパームーンだった。もちろん、約3万立方メートル土砂の浚渫(しゅんせつ=土砂などを取り除くこと)や13隻のタグボートも必要だった。

 月や太陽の引力は、潮の干満、つまり海面潮汐(ちょうせき)を起こしている。満月と新月では、太陽の引力と月の引力が相乗されるので潮汐が大きくなる。

 月は最短約35万7000キロメートルから最長40万6000キロメートルまで、地球からの距離が変化する。厳密にいえば、円ではなく長円だ。距離が14%ほど変わる。月が地球に近い満月には14%大きくなり、30%明るくなる。これがスーパームーンだ。満月は年に10回以上もあるが、そのうちスーパームーンは6~8回しかない。

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