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【勝負師たちの系譜】西山朋佳女流の「奨励会」退会 言葉に表せない重圧と巡り合わせの戦い (1/2ページ)

 棋士となる前の養成機関である「奨励会」には、26歳の誕生日までに四段になれなければ退会、という厳格な規定がある。

 ただし三段まで登っても、鬼のような三段リーグがあり、半年に上位2人しか四段になれないから、この規定をクリアできずに退会した奨励会員は数知れない。

 この4月1日、西山朋佳三段(女流三冠)が奨励会の退会届を提出し、女流棋士への資格を申請した。西山は現在25歳だから、リーグにもう1期参加できるのだが「いつまでもやっているつもりはなかった」と、決断したようだ。あるいは自分の中の、何かが切れたのかも知れない。

 前期から中七海三段という、女性奨励会員がリーグに参加したとは言え、西山は里見香奈女流四冠が奨励会を退会した後、一人で戦ってきた。

 その重圧もあったと思うが、一番のショックは2019年度後期、14勝4敗という好成績を挙げながら、順位の差で次点となり、上がれなかったことではなかったか。

 今までのリーグでは、14勝ならほとんど昇段であり、12勝で四段になった人も多い。なおかつ11勝7敗で四段になった棋士も、過去に2人いるのである。

 ファンの間には、囲碁界と違って女性枠がないのだから「特別に四段にしても良かったのでは」という声もあったくらいだった。

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