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豪州が「一帯一路」破棄 「国の外交政策と一致せず…悪影響を及ぼす」 日米豪印による対中包囲網へ着々

 オーストラリアのペイン外相は21日、中国が提唱する巨大経済圏構想「一帯一路」に協力する覚書と協定を、南東部ビクトリア州が独自に署名したのは国益に反するとして、破棄すると発表した。一帯一路は習近平政権肝いりの戦略だが、参加国が重い債務を抱えるなど世界各地で問題が噴出している。

 オーストラリアでは中国を念頭に、各州や地方自治体などが独自に外国政府と結んだ協定が国益に反する場合は、破棄する権限を外相に与える法律が成立。ペイン氏が約1000件の協定を精査した上で「国の外交政策と一致しないか、外交関係に悪影響を及ぼす」として初めて権限を行使した。

 ビクトリア州の政権を握る労働党は、国政では野党。アンドリュース州首相が2018年10月、駐オーストラリア中国大使との間で一帯一路に関する覚書に署名。モリソン首相は当時「事前に相談がなかった」と批判していた。同州は19年10月にも一帯一路に関する協定に署名した。

 オーストラリアは日本、米国、インドとの4カ国による戦略的枠組み「クアッド」を形成する。日米首脳会談では共同声明に「台湾海峡の平和と安定」が明記されるなど、クアッドによる対中包囲が進んでいる。

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