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「脱ハンコ」に続き…河野氏「脱FAX」 霞が関のテレワーク阻害要因を取り除けるか 一般企業では効率化実現、業務に支障なし

 新型コロナウイルスの感染第4波を受け、東京都の小池百合子知事が「東京へ来ないで」とメッセージを発信する事態になっているが、企業のテレワークを妨げる要因の一つとされるのがファクシミリ(FAX)だ。河野太郎行政改革担当相は「脱ハンコ」に続き、霞が関の「脱FAX」を打ち出している。

 河野氏は13日の記者会見で「テレワークの阻害要因になっているのがFAX。FAXを止めるということを霞が関も真剣に考えていかなければならないと思う」と述べた。職員がFAXのやりとりのために職場へと足を運ばなければならない現状があると説明。メールへの切り替えが可能だとし、FAXを使用していることを各国大使から揶揄(やゆ)されるとも明かした。

 河野氏のお膝元である内閣府規制改革推進室に聞いてみると、「大臣の発言は承知しているが、現時点で具体的な指示はない」との回答だった。ただ、すでに国民や事業者から行政に申請する手続きをオンライン化するよう各省庁へ要請していることから、FAXを使用しなくなる方向になると認識しているという。

 総務省の通信利用動向調査では、世帯別のFAXの保有率は過去10年で減少傾向にあり、2019年時点で33・1%だ。民間企業では改革が進んでいるのだろうか。

 金融系ウェブサービスを提供するマネーフォワードは、テレワーク推進を目的に昨年春からFAXの使用を廃止した。一部の部署のみFAXを受け付けているが、紙ではなくデータで受信している。業務の効率化が実現し、現在のところ、支障はないという。

 花王傘下で業務用消毒液や洗剤などを製造し、病院やホテルなどに販売する花王プロフェッショナル・サービスは、2017年ごろから脱FAXを掲げ、「30年までに使用10%以下」を掲げている。顧客からの発注書がFAXで1日に約1400通届くが、外部の受注オペレーターへの委託コストが大きいとしてシステム化を進めてきた。

 同社カスタマートレードセンター統合オペレーショングループの依田健治部長は「いまだに発注書の6割がFAXによるものだが、緊急事態宣言や災害でオペレーターが出勤できない状況もあったので、顧客に発注の電子化を勧めている。使用10%以下の目標は前倒ししたい」と語った。

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