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【加賀孝英 スクープ最前線】菅首相に「踏み絵」 バイデン米大統領、G7で対中圧力強化を働きかけか…「ジェノサイド」「対中制裁」で日本は足並み乱すな (3/3ページ)

 ◆外事警察幹部「すでに水面下で戦闘状態だ」

 これでは、習氏は絶体絶命ではないか。

 ところが、日本はまだ、中国の「ジェノサイド」を認定しておらず、欧米などが22日に発表した対中制裁にもG7で唯一加わっていない。

 外国で起きた重大な人権侵害に制裁を科す「マグニツキー法」など、法整備が整っていないことが理由だが、G7の足並みを乱していいのか。中国に弱みを見せることになりかねない。

 実は、先の日米首脳会談で、バイデン氏が菅首相を冷遇するような場面があった。日本の弱腰に対する、米国の不満の表明ではないのか。「米中二股外交」などもってのほかだ。隣国の大統領をみるがいい。四面楚歌(そか)で国家危機寸前。哀れのひと言だ。

 冒頭の外事警察幹部はこういう。

 「中国側は今、『中国の邪魔をするな。7月の東京五輪を潰す』『中国で稼業する約1万3000社の日本企業に報復する』と、日本側を脅している。警視庁公安部は20日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)など約200の研究機関や企業へのサイバー攻撃に関与したとして、中国共産党員の男を書類送検した。しかし、日本は年間250億件以上のサイバー攻撃を受けている。中国関係も多い。霞が関や永田町、丸の内には中国人のスパイが潜入している。水面下で中国とは、すでに戦闘状態だ」

 菅首相に申し上げたい。独裁専制国家・中国の暴挙に立ち向かえ。その覚悟を、今こそ天下に示すときだ。

 ■加賀孝英(かが・こうえい) ジャーナリスト。1957年生まれ。週刊文春、新潮社を経て独立。95年、第1回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム大賞受賞。週刊誌、月刊誌を舞台に幅広く活躍し、数々のスクープで知られている。

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