記事詳細

【高橋洋一 日本の解き方】奇妙な3度目の緊急事態宣言 ワクチンの遅れや五輪危機はマスコミが騒いでいるだけだ (1/2ページ)

 東京、大阪、京都、兵庫の4都府県を対象にした新型コロナウイルスの緊急事態宣言は、今回で3度目となる。正直言って辟易(へきえき)している住民も多いのではないか。

 もともと日本には、世界で当たり前の「非常事態宣言(戒厳令)」が存在していないため、個人に対して強制力のある行動制限はできない。このため日本では「緊急事態宣言」にとどまっている。

 日本で「感染第4波」と騒いでいるが、人口当たりの感染率を世界で比較すると、元厚生労働省技官の木村盛世氏は「さざ波」レベルだと指摘している。実際のところ今の日本は、ワクチン接種が進んで収束しつつある英国と同程度の水準だ。

 この意味で、日本の「緊急事態宣言」は、世界からは奇妙に見えるだろう。今回も個人に強制力はないが、その分、飲食店や商業施設、イベントなどの事業者にしわ寄せがある。筆者は本コラムで一貫して書いてきたが、休業要請するなら補償措置は当然である。

 2020年度補正予算では、資金使途自由の地方創生臨時交付金を地方自治体に約4兆5000億円計上したが、ほかにも事業者に対する協力金を地方自治体から給付するため、予備費(協力要請推進枠等)として約3兆3000億円も計上した。

 21年度予算でも、予備費に5兆円計上したので、当面地方自治体が休業補償するには困らないだろう。さらに必要ならば、今年度も補正予算を組むことができる。東京都は他の地方自治体とは異なり、財政余力がたっぷりあるので、独自に休業補償を行えばいい。

関連ニュース