記事詳細

【ジュリア・ミント プーチンの国より愛を込めて】深まらない自閉症への理解 今も勘違いする人が少なくないのだろうか

 ドブラヴィーチェル、親愛なる日本の皆さま!

 数日前、私はたまたまラジオから流れてきた音声を聞き、驚きました。

 なぜなら、番組中に電話をかけてきた一般男性が「自閉症問題は誇張されたファッショントレンドだ」と何度も言っていたからです。

 今も自閉症について勘違いする人が少なくないのだろうか、と思うと悲しくなりました。

 確かに10年ほど前までのわが国では、自閉症の子供は統合失調症の一種と間違った診断が下されていた可能性がありました。

 実は私の医大時代もその問題についてあまり議論した記憶はありません。しかし、政府がこの問題に関与してからは状況が改善しました。

 したがって、公式統計上での自閉症患者は2018年には3万1000人以上と、5年間で2倍以上増加した数を示していますが、残念ながら、その統計はまだ実際の状況からほど遠いものであり、実際の自閉症患者はその10倍にものぼるといわれています。

 近年、私は自閉症の子供がいる親から聞いた話を思い出しました。その親は息子が3歳のときに自閉症であることを知って大変なショックを受け、一時は夫婦関係も冷え込んでしまったと言います。そのような家庭が崩壊し、夫が別の女性を見つけて妻を捨てるのはこちらでは珍しいことではありません。

 さらに、親にとって悲しいことは、この問題に無知である人々から外で浴びせられる非難です。

 ある親は自閉症の子供とスーパーマーケットに行ったとき「そのような騒がしい子供を買い物に連れてこないで」、と中年女性から言われた言葉を忘れていません。

 その上、通りに出ると子供連れの女性に「うちの子と話さないで」と言われたそうです。

 それ以外にも、自閉症の子供といると一日中騒がしくて、家族はろくに睡眠も取れないという理由から、子供を神経精神医学の寄宿学校に預けてしまう親もいます。

 一方で、現実と向き合い、いかなる時も愛情を持って自閉症のわが子と一緒に暮らす方法を学び、実践している家庭もあります。

 そして、医療専門家の一人としてこの問題の重要性を認識している私も、先日エカテリンブルクが世界自閉症啓発デーを記念して開催した「Light It Up Blue」というキャンペーンに参加しました。

 どの分野の医師であっても自閉症の患者を診療する可能性はあります。

 わが国が、すべての医療機関で診断とコミュニケーションに関する特別なコースを利用できるよう願っています。

 ■ジュリア・ミント 1994年ロシア連邦バシコルトスタン共和国生まれ。エカテリンブルクの医科大を経て、眼科医の資格を持ちながら日本人コンポーザー・トモキヒラタと共にノーザンスタイル・ダンスミュージック・ユニット“Crystal Mint”を結成。シンガーソングライターとして活動中。特技は英語、スキー。 (本文和訳-平田トモキ)

YouTube : https://www.youtube.com/channel/UC0sottqOcvDqpYRr5AX9PqQ

Website : https://crystalmint.info/

Instagram : https://www.instagram.com/crystalmintmusic/

関連ニュース