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【高橋洋一 日本の解き方】慰安婦訴訟のまともな判決がニュースになる韓国 文政権の「呪縛」は解けるのか (2/2ページ)

 24日にはシンポジウム「ラムザイヤー論文をめぐる国際歴史論争」(主催:国際歴史論戦研究所/後援:産経新聞社)が開かれ、筆者も報告を行った。

 ラムザイヤー論文では、法と経済学における標準的な分析手法を用いて、「慰安婦」について、日本や当時統治下にあった朝鮮の公娼制度をもとにした海外の軍隊での制度と位置付けている。

 ちなみに、戦前の日本では売春は認可産業で、そこでは前金が支払われ一定期間後に自由になる年季奉公契約があった。

 この論文の反論としては、「慰安婦」は公娼制度と関係するが、強制性の有無で異なるというものがある。これは1993年の日本政府の官房長官談話を根拠としているが、日本政府は閣議決定において一貫して「いわゆる従軍慰安婦問題に関する政府の調査においては、発見された公文書等には、軍や官憲による慰安婦の強制連行を直接的に示すような記述は見られなかった」との決定を行ってきた。根拠とするなら、官房長官談話より閣議決定だろう。

 いずれにしても、より重大なのは、ラムザイヤー論文の反論者の多くは、議論より論文の撤回を求めていることだ。実際、今は学術誌からダウンロードができない状況だ。

 学問上の論争があるのは当然だし、それは論文や議論で行えばいい。学問の自由を侵害するような反論者たちの行動には驚いてしまう。 (内閣官房参与・嘉悦大教授)

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