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【高橋洋一 日本の解き方】温室効果ガス削減の実態は国際政治のアピール合戦だ 日本は小型原子炉が鍵握る (1/2ページ)

 菅義偉首相は温室効果ガスについて2030年度に13年度比で46%減とすると表明した。

 気候変動問題については、1000年以上の超長期スパンで気温をみれば、自然界の要因が多く人為的な要因は問題ではないという意見もある。ただし、ここ100年では人為的要因抜きで説明は困難だ。少なくとも国際政治的には議論の余地はなく、目標数字も政治的な意味で考えるべきだ。

 真面目に議論すれば、世界の二酸化炭素(CO2)排出量で30%が中国、15%が米国なので、この両国の問題だ。日本は3%しかないのでやれることは限られる。それは他の国も同様だ。

 しかし、そこは国際政治の場でもある。各国ともに、いろいろな目標数字を出しているが、基準年はバラバラで、検証法も確立していない。つまり、気候変動問題は、国際政治の中で各国が自国に有利にするかのアピール合戦になっていて、国益をいかに確保するかでしのぎを削っている。

 例えば、中国は開発途上国を装い、CO2排出量は世界の30%を占めるのに、30年までは削減の姿勢を見せず、日欧米の削減競争をあおっている。米国もこれまで京都議定書から離脱、パリ協定から離脱という過去もある。このため、各国が掲げているのも政治的な目標値として理解されている。日本としては、米国と協力しつつ、政治的に中国を追い込みたいところだ。なお、国際政治がうごめく中で、各国の動きを利用した温暖化ビジネスも盛んである。

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