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【高橋洋一 日本の解き方】バイデン政権掲げる「富裕層増税」 100年ぶり高税率も影響は限定的、日本も段階課税を導入すべきだ (1/2ページ)

 バイデン米大統領は、富裕層に対する株式などの譲渡益(キャピタルゲイン)への課税を大幅に引き上げる意向だと報じられた。

 バイデン政権は追加現金給付などコロナ対策で1兆9000億ドル(約206兆円)支出の「救済計画」を3月に実施し、次いでインフラ投資と法人税増税を合わせた「雇用計画」を発表した。そして今回は子育て・教育機会拡充などの「家族計画」の財源として、個人富裕層向けのキャピタルゲイン課税を打ち出した。

 バイデン政権が「雇用計画」の際に国際的な法人税引き上げを提案したことについて、以前の本コラムで筆者は、米国の法人税が抜け穴だらけで、その結果法人税による税収が少なすぎることを指摘し、米国は他国に法人税増税を主張するのではなく、自国の税制の抜け穴を防ぐことが先決だと書いた。

 今回の「家族計画」では、国内の富裕層を狙っているので、この点はまずはいい。バイデン政権は、所得が100万ドル(約1億800万円)を超える富裕層に対するキャピタルゲイン課税の税率を39・6%と、現行の2倍近くに引き上げようとしているが、ディーズ国家経済会議委員長は、影響を受ける納税者は全体の0・3%としている。

 米国の所得・資産格差は近年かなり拡大してきたので、その是正を図ろうとするのは民主党政権ならば当然だろう。米国のキャピタルゲイン課税の税率は、戦後の最高が33・8%なので、今のバイデン政権のやろうとしている高税率は、1920年以来となる。

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