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リクエストが鳴らない20代のウーバー配達員「コロナは潮時を教えてくれた」 (1/7ページ)

 2021年4月、新型コロナウイルスによる3回目の緊急事態宣言が発令された。走り抜けるフードデリバリー配達員の姿も、すっかり今では珍しくなくなった。色々と批判も多いフードデリバリーだが、雇用の調整弁にされている非正規労働者たちの駆け込み先としての側面があるのは否めない。俳人で著作家の日野百草氏が、失ったバイト収入の代わりにと急遽、配達員を始めた若者の困窮と諦観についてレポートする。

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 「バイトが飛んだからやってるだけです。でも稼げませんし辛いですね。店に来る彼らを見てたんで、自分もやってみるかって感じだったんですけど」

 東京秋葉原、歩道に佇むウーバーイーツの配達員である彼は地蔵と化していた。地蔵とはデリバリーの指名待ちで店の近くに集まっている配達員のことだが、いつもの地蔵と様子が違う。あきらかに余裕がない。なんだかおどおどしているので声をかけたら、案の定の新人配達員だった。

 「みなさん凄いですよね、ガンガン鳴ってますもん。どうして俺、鳴らないんですかね」

 リクエストが鳴らないのはたまたまだろう。AIで選ばれているので鳴るか鳴らないかは神のみぞ知る、である。もちろんベテランともなると場所を移動したり、鳴りやすくなる裏技を駆使したりする配達員もいるが、それで実際に鳴りやすくなるかどうかの確証はない。ともあれ、始めたばかりの彼からすれば鳴らないことは仕事にならない。不安になるのは無理もない。実際、まだ数件しか配達したことはないという。

NEWSポストセブン

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