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【解剖 政界キーマン】「物事を進めるときは前触れなしに一気」菅首相の政治手法 “コロナ対策第一”も最大の課題は「官邸内の風通しの悪さ」 (1/2ページ)

 「経済を止めたくはないんだけどなあ」

 菅義偉首相は昨年12月、ニコニコ動画での対談番組後、別れ際にこう語った。その表情は苦渋にあふれ、心ならずもというニュアンスだった。

 私は15年以上、菅首相を一対一で取材してきた。そこから確信したのは、「止める方に舵を切らざるを得ないと決めた」という感触だった。案の定、菅首相は3日後、肝いりの観光支援事業「GoToトラベル」を全面停止した。

 私は4カ月経過した現在も、菅首相は一貫して「新型コロナウイルス対策を最優先させている」と思っている。

 官邸内や政府内には、菅首相の内心について、「常に経済第一」「緊急事態宣言などに首相は慎重だ。地域をできる限り広げたくない」などと解説する向きも多い。そういう報道も見られるが、そうではないと思う。

 実際、年明けの広範囲への緊急事態宣言や延長決断、GoToへの慎重姿勢などを見れば、それは実証されている。

 また、菅首相は「常に病床率を見る。専門家の話を聞く」とも言った。感染防止の切り札であるワクチンへの執念も相当で、「ワクチンにすべてをかけている」と支持する無派閥議員は語る。

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