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文在寅氏が朴前大統領らの赦免に含み 保守支持層の分断狙い危険な賭け、退任後の“保身”も

 任期が残り1年となった韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が、実刑が確定し収監されている朴槿恵(パク・クネ)前大統領や李明博(イ・ミョンバク)元大統領の赦免を総合的に判断する考えを示唆した。

 文氏は就任4年に際した10日の演説や記者会見で「前任大統領が収監中ということ自体が国家として実に不幸なこと」と発言。赦免について「今は話す時期ではない」とした1月の記者会見時よりも含みを持たせた。

 贈賄罪で収監されている李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長への赦免についても国民の意見を聞いて判断するとの立場を示した。

 保守系の大統領経験者らを赦免した場合、保守層や中道層から一定の評価が見込める。保守系の次期大統領候補と目される尹錫悦(ユン・ソクヨル)前検事総長は朴前大統領の捜査に携わっており、保守支持層の分断を図る狙いや、文氏の退任後の“保身”につながる効果もありそうだ。

 一方で「ろうそくデモ」で朴前大統領を退任に追い込んで文氏が大統領となった経緯もあり、支持基盤である革新層の反発も避けられない。

 政権のレームダック(死に体)が進むなか、支持率の推移を見極めながら、赦免の是非を判断することになりそうだ。

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