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【高橋洋一 日本の解き方】財政健全化論は強まっているが…経済縮小の税収減は「一時的」だ マスコミの偏向報道に注意を (1/2ページ)

 新型コロナウイルス対策の巨額財政支出を受けて、財政健全化を求める声が強まっていると報じられた。経済財政諮問会議で夏の骨太方針策定に向けて具体的な検討に入ると伝えられているのだが、財政健全化をどう考えればよいのか。

 コロナ対策で第1次から第3次補正までで100兆円程度の財政支出をしたが、財政状況は悪化していない。経済財政諮問会議が、本質的に財政悪化していると考えているならば、問題設定の前提が間違っている。

 100兆円の財政支出は、国債発行によるので国債残高が増加したというだろうが、これは財政悪化ではない。

 会計の知識があれば、「日銀を含めた政府の連結バランスシート(貸借対照表)でネット債務は増加していない」の一言ですむ。これを普通の言葉で言い換えれば、今回のコロナ対策は「政府と日銀の連合軍」で行われた。

 つまり、政府は国債を発行するが、それらは最終的に日銀が購入する。政府は発行した国債に利払いするが、受け取った日銀にとっては収益だ。日銀は政府の「子会社」なので、その収益の全額は納付金として政府に納入される。

 これで分かるだろうが、日銀購入分の国債には利払い負担が実質的にない。期限がきたらどうなるのか。政府が日銀に対し現金償還する必要はなく、その代わりに国債を渡すので償還負担もない。要するに、日銀が購入した国債については、利払い・償還負担はないのだ。

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