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中国「学問の自由」認めず 思想監視強化 「習近平の新時代の中国の特色ある社会主義思想」を徹底

 中国共産党はこのほど大学の研究や教育の場で党の社会主義思想や歴史観を徹底し、教員や学生の思想監視を強化する規則を通知した。一党支配の下でこれまでも制約を受けていた「学問の自由」は監視強化により完全に否定された形だ。

 規則は1996年に施行された高等教育機関における「党組織工作条例」の2010年に続く改定版で、今年4月16日に通知された。改定前も党組織は教員や学生に「毛沢東思想」や「愛国主義」などの教育をすると規定していたが、改定版は思想教育を「最優先する」と強調し「習近平の新時代の中国の特色ある社会主義思想」を徹底するよう要求。政治思想工作が適切に行われているか巡視活動を定期的に実施し、不十分な場合は警告処分や責任追及もあり得るとしている。

 学生200人に対し1人以上の割合で思想指導員を置くことや、学生350人に対し1人以上の割合で政治思想を教える教員を配置することも明記した。

 学術界では、歴史や政治を含め既成の価値観を疑い相対化することが必要だが、中国では党が決めた「正しい世界観、価値観」(同条例)を強要されるのが実情だ。

 

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