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【長谷川幸洋 ニュースの核心】「ワクチン入手困難」の韓国・文大統領が“命乞い” あす米韓首脳会談、見抜かれている“二股外交”のツケ…「踏み絵」迫る可能性 (2/3ページ)

 与正氏は昨年6月、ビラ散布に対する報復として開城(ケソン)にあった南北共同連絡事務所を爆破した。それほど、北朝鮮には目障りだったのだ。だからこそ、逆に米国は「大型風船を使ったビラと、電子機器の散布が、正恩体制に対する有効な打撃になる」とみていた。

 米国務省は3月に発表した2020年版の国別人権報告書で、韓国のビラ散布禁止法について「表現の自由」に対する深刻な人権侵害と認定し、文政権に圧力を加えていた。

 それだけではない。

 アントニー・ブリンケン国務長官は同月、ソウルで開かれた米韓の外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)に先立つ記者会見で、「われわれは人権と民主主義、法の支配に対する尊重によって支えられる『自由で開かれたインド太平洋』という共通のビジョンを達成したい」と語った。

 そのうえで、習近平国家主席の中国を名指しして、香港や台湾、新疆ウイグル自治区、チベットにおける人権弾圧、南シナ海での国際法無視を批判した。北朝鮮についても「自国民に対する組織的で広範な弾圧を続けている」と非難した。

 これは明らかに、文政権の「親中・従北」路線を牽制(けんせい)する発言である。同席した韓国の鄭義溶(チョン・ウィヨン)外相が、中国や北朝鮮について、一言も言及しなかったのに比べて、対照的だ。

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