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【高橋洋一 日本の解き方】思惑外れだった米韓首脳会談 「ワクチン外交」失敗した文政権…米政権も西側引き込みに失敗 (1/2ページ)

 先週行われた米韓首脳会談と共同声明を受けて、何が分かっただろうか。

 米バイデン政権は同盟重視だ。米国は韓国を西側民主主義陣営に引き入れたいとしている。具体的には、日本が主導した日米豪印の「クアッド」の枠組みだ。

 しかし、肝心の韓国が米国だけではなく、中国をもにらんだ「二股外交」をしているので、韓国の方からクアッド参加の意思は乏しい。中国から反発を食らうと心配しているからだ。

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、首脳会談後の共同記者会見で「台湾海峡の平和と安定が非常に重要との認識を共にした」と述べた。バイデン大統領も南シナ海での航行の自由を協力分野に挙げた。

 これは、3月の米韓2プラス2(外務、国防相)戦略対話からは確かに前進した。しかし、クアッドの枠組みについては「活用」にとどまっており、将来的な参加への道のりは遠い。

 韓国の西側における位置付けが今ひとつはっきりしないため、韓国が期待していた「ワクチン外交」はもくろみ通りにはならなかった。

 韓国側が期待していたのは、米国からのワクチン大量供与だった。1カ月前に菅義偉首相が訪米したとき、米製薬大手ファイザー社から1億本の早期提供を受ける確約を取った。2021年中にファイザー社からは1億9400万回、米モデルナ社から9月までに5000万回、英アストラゼネカ社から1億2000万回の国内供給が約束されている。

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