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加藤官房長官、「朝日新聞」名指し批判 「慰安婦問題」大誤報の深刻な影響、有村議員「今さら『大手新聞社』と匿名にする必要ない」

 朝日新聞による「慰安婦問題の大誤報」の深刻な影響について、自民党の有村治子参院議員が5月31日の参院決算委員会で指摘した。政府は4月27日、「従軍慰安婦」という表現は適切でなく、単に「慰安婦」との用語を用いるのが適切だとする答弁書を閣議決定した。有村氏は、この答弁書で「大手新聞社」となっていたことも看過できなかったようだ。

 「真実にもとる情報で国内世論がつくられ、国際世論で『反日感情』を広げ、在外邦人が蔑(さげす)まれ、その子女がいじめられ、どれだけ日本の信用と国益が減じられたか、計り知れない。今さら『大手新聞社』と匿名にする必要などまったくない」

 有村氏はこう語り、朝日新聞の「大誤報」の罪深さを指摘した。

 これに対し、加藤勝信官房長官は「大手新聞社は朝日新聞であります。朝日新聞が報じていた吉田清治氏の証言により、あたかも強制連行があったような事実に反する認識が、韓国をはじめ、国際社会に広まったのは極めて問題だった」と答弁した。

 有村氏はさらに、慰安婦像の説明書きで、「朝鮮人の若い女性20万人が日本軍により性奴隷となった」と記されていることを踏まえ、「慰安婦20万人説」がどこから出てきたのかを質問した。

 内閣官房内閣参事官は「朝日新聞が『太平洋戦争に入り、主として朝鮮人女性を挺身隊の名で強制連行した。その人数は8万とも20万ともいわれる』と報じた経緯がある。同紙は2014年に訂正したが、『20万人』は、女子挺身隊と慰安婦を混同したことにあると受け止めたものと承知している」などと答弁した。

 戦時下で女性を軍事工場などに徴用した「女子挺身隊」と、「慰安婦」はまったく違う。朝日新聞は一時、これを混同して報じていた。それ以降、韓国では「女子挺身隊=慰安婦」という誤認が一般化している。

 自社の報道に関する重大な国会審議といえるが、朝日新聞の1日朝刊(東京版)には、こうしたやり取りをめぐる記事は見当たらなかった。

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