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金正恩住宅「背筋が凍った」…500人生き埋めの生々しい記憶 (2/2ページ)

 この情報筋は続けて、こうも語っている。

 「建設が終わっても、見てくれは整っているかもしれないが、1995年に統一通りで発生した25階建てマンションの崩壊事故や2013年に完工した平川(ピョンチョン)区域のマンション崩壊惨事が生々しく思い出されて背筋が凍った」

 消息筋が挙げたのはいずれも、北朝鮮でも最悪レベルの建物崩壊事故だ。どうやらこの記述には、若干の事実誤認があると思われる。一般的に知られているところでは、平壌の統一通りの事故は1992年に発生した。また、やはり平壌の平川区域の崩壊事故は、2014年に起きたものだ。

 (参考記事:「手足が散乱」の修羅場で金正恩氏が驚きの行動…北朝鮮「マンション崩壊」事故

 金日成・金正日時代に起きた統一通りの事故は徹底的に隠蔽されたが、200~300人ほどの犠牲者が出たと考えられている。金正恩政権下で起きた平川区域の事故は、北朝鮮としては珍しく朝鮮労働党機関紙の労働新聞でも報道された。犠牲者数は明らかにされなかったが、500人ほどが生き埋めになったとされる。

 後者の事故に際しては、建設責任者が遺族に謝罪するという異例の展開も見られた。前例を破る謝罪が、金正恩氏の指示に従ったものであるのは間違いない。しかし、現在の住宅建設現場の実情を見れば、当時の謝罪は単なるパフォーマンスであり、金正恩氏の「人命重視」を表していないことは明らかだ。

デイリーNKジャパン

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