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【高橋洋一 日本の解き方】対中包囲網で足並みそろうG7 海洋覇権から人権、環境問題まで…情報外交戦は既に始まっている (2/2ページ)

 さらに、新型コロナウイルスをめぐって、中国の武漢ウイルス研究所からの流出説が改めて出ており、中国のワクチン外交に民主主義陣営としてどう対応するのかも話題だ。

 G20では中国やロシアが参加しているのでまとまりにくいが、G7は民主主義共通の価値観を打ち出し、民主主義陣営の象徴として対中国で結束しやすいので、今回は特に注目されている。

 台湾問題では、4月の日米首脳会談で日米が一致したので、それに欧州が加わることが考えられる。ウイグルや香港の問題も取り上げられる可能性がある。新型コロナ問題での中国の初期対応や情報公開の問題も出てくるかもしれない。

 欧米で協調している気候問題も、最大の二酸化炭素(CO2)排出国の中国にとっては都合が悪い。いずれにしても、G7のほとんどの議題は対中国包囲網になってしまう。

 今年のG20は、10月30、31日にイタリアのローマで開催される。それまでに中国はG7以外の国に働きかけて、必死に巻き返しを図るだろう。しかし、G20のうち欧州連合(EU)はG7にも参加し、オーストラリアと韓国も招かれている。

 中国は御しやすい小国が多い国連などの場を使って反撃を仕掛けるだろう。民主主義対非民主主義の情報外交戦は既に始まっている。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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