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「お父さんを捜したい」と帰国、ウイグル女性の安否不明 精神的不調も母国語を在日児童に教え 拘束後に死亡の情報も (1/2ページ)

 留学生として東大大学院などに在籍し、教育者を夢見ていた中国新疆ウイグル自治区出身の女性が2019年に帰国した後、消息不明となっている。当時、渡航経験者が相次ぎ治安当局に拘束されていたが、父親が収容施設に送られたとの知らせを受け、「お父さんを捜したい」と帰国した。拘束後に死亡したとの情報もあり、親交のあった日本国内のウイグル人に動揺が広がっている。

 女性は同自治区カシュガル出身でイスラム教徒のミヒライ・エリキンさん(31)。中国の大学を卒業し、14年9月に来日。東大大学院の修士課程を16年9月に修了後は横浜市内の日本語学校で日本語を学び、奈良県内の大学院にも研究生として在籍した。

 19年3月に行われた中国政府によるウイグル弾圧への抗議集会で、ミヒライさんは17年に2人の叔母と父親が、18年にいとこが収容所に送られ連絡が途絶えたと証言した上で、「全員がどこかで生きていると信じています」と話していた。

 友人によると、親族と連絡が途絶えて以降、ミヒライさんは精神的不調からカウンセリングを受けながらも、弾圧で継承が危ぶまれる母国語を在日ウイグル人の子供に教える活動を埼玉県でしていた。

 親交のあったNPO法人「日本ウイグル協会」副会長のアフメット・レテプさん(43)は、「悲しみに耐えながらも前を向こうとしていた」と話す。しかし、19年6月、親友に「お父さんを放っておけない。生まれ育った故郷へ戻りたい」と帰国の途に就いた。

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