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金正恩氏の肝いり「国営米屋」、オープン直後から経営難航 (1/2ページ)

 北朝鮮当局は、市場に奪われたコメなど穀物の流通、価格決定の主導権を取り返す目的で、市場での穀物販売を禁じ、国家食糧販売所だけで販売する仕組みを導入。先月から運用が始まった。

 穀物価格の変動は、市民の不満を招きやすく、主導権の奪還は体制の安定のために欠かせないと考えているようだ。「失敗に終わるだろう」という見方が示されていたが、早速そのような兆しが現れている。

 (参考記事:市場から「穀物供給」の主導権を奪還できない北朝鮮政府の苦悩

 両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋によると、国家食糧販売所ではコメ、トウモロコシに加え、砂糖、調味料、小麦粉、食用油など多くを輸入に頼り、価格変動が激しいものも扱っている。しかし、入荷量が少なく、たまに品物があるときだけに売る程度に留まっているという。

 デイリーNK取材班が取材した結果、これらは国家食糧販売所が販売するように定められたものではなく、収益のノルマを達成するために、独自の判断で販売していることが明らかになった。つまり、コメやトウモロコシの販売だけでは儲かっていないということだ。

 国家食糧販売所は市の人民委員会(市役所)が運営し、月刊の販売量を朝鮮労働党に報告する仕組みになっている。人民委員会は販売ノルマが達成できたかのように装うために、コメやトウモロコシ以外の商品にも手を出したという。

 国家食糧販売所は市内の洞(日本の町に相当)にも設置されている。両江道の恵山(ヘサン)市の場合には、城後洞(ソンフドン)、恵江洞(ヘガンドン)、恵山洞(ヘサンドン)などに、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の会寧(フェリョン)市では、南門洞(ナンムンドン)、遊仙洞(ユソンドン)など、地域ごとにオープンしている。

デイリーNKジャパン

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