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【高橋洋一 日本の解き方】京都市の財政は破綻するのか バランスシートでみると優良、改革の際には根拠示すべきだ (1/2ページ)

 京都市は、2028年度にも「財政再生団体」になる恐れがあるとして、5年間で計約1600億円の収支改善に取り組む行財政改革案を公表した。京都市の財政は破綻する可能性があるのだろうか。

 財政再生団体になると市民サービスの大幅な低下は避けられず、国民健康保険料は3割、保育料は4割の値上げになると、京都市は想定している。

 京都市が自ら改革を行おうとするのは、それはそれでいい。しかし、本当に破綻になるかどうか。総務省の決めた「財政再生団体」とは、一定の赤字団体であるが、財政的にみれば、バランスシート(貸借対照表)が債務超過になるのが破綻である。

 ファイナンス論の基本の基本であるが、一般企業であれば、資産が負債を上回っていれば、破綻ではない。これは公会計にも適用できる。地方自治体の場合、徴税権が簿外にあると考えると、資産が負債を上回っていなくても、少しであれば破綻ではない。資産が負債を上回っていれば、企業と同様に破綻ではないといえる。

 国の場合には、通貨発行権が加わるが、これは中央銀行を含めた連結ベース(統合政府ベース)のバランスシートを見ればいい。

 その上で、京都市のバランスシート(連結ベース、2020年3月末)を見ると、資産は約4兆8000億円、負債は約2兆8000億円、純資産が約2兆円で資産比約42%だ。他の主な政令市の横浜市、大阪市、名古屋市、札幌市、福岡市、川崎市、神戸市は、いずれも資産超過で資産比40~76%であり、京都市はそれらと遜色ない、超優良地方自治体である。

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