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【ジュリア・ミント プーチンの国より愛を込めて】「一瞬で職失う」世界経済の末路 (1/2ページ)

 ドブラヴィーチェル、親愛なる日本の皆さま!

 今年のアカデミー賞受賞作品「ノマドランド」は、ゴーストタウン化した故郷の町を去ることになったリタイア世代の女性が、キャンピングカーに寝泊まりしながら、仕事を求めて全米中を回るストーリーですが、映画の中では彼女が故郷を去った理由を、小さな町で多くの人々を雇用してきた大企業が破綻したことが原因であるように描いていました。

 こちらロシアでも、この映画のように長年小さな町の雇用と経済を牽引(けんいん)してきた歴史ある製造業の破綻がよく聞かれます。

 そのひとつのお話は、数年前、チェリャビンスク州の小さな町にあった大企業の破綻から始まりました。その大企業は、町の人口の10%近くを雇用していた非鉄金属企業でしたので、かつてそこで働いていた人々の専門性や知識は役に立たなくなり、一瞬にして再就職もままならない数千人の元従業員とその家族が路頭に迷いました。

 そして、その中に長姉の友人のディミトリーもいました。そのような企業がなくなると、小さな町に残っている仕事といえば、女性ではレジ係や倉庫の梱包(こんぽう)作業、男性では警備員かトラックドライバーぐらいしかなく、その数も多くはありません。多くの元同僚が仕事を見つけられない中、あるショップの警備員の職を得たディミトリーはまだ幸運な方でした。

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