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【長谷川幸洋 ニュースの核心】欧米に「闘争」習氏の100年演説 先行きは内憂外患で爆発寸前 与野党祝電に米欧あきれ (3/3ページ)

 米国立アレルギー・感染症研究所所長のアンソニー・ファウチ博士のメールが暴露され、米国納税者の資金が武漢ウイルス研究所に流れていたことも明らかになった。ファウチ氏は「武漢で新型コロナにつながるウイルスの研究が行われていた」と知っていただけでなく、資金まで提供していたのだ。大スキャンダルである。

 390万人以上の死者が出た世界の人々は、米国側関係者とともに、「真実を隠蔽」していた中国を許さないだろう。

 中国国内を見れば、国有企業の非効率と膨大な不良債権が成長の足かせになっている。人々は生活が豊かになる限り、共産党支配を容認しても、成長が止まり、格差が拡大すれば、疑問視する声が高まる。その過程は始まっている。

 党内抗争の芽は至るところにある。米国が人権弾圧などを理由に実施している党幹部への制裁は「習近平のせいで、引退後のフロリダ暮らしが台無しになった」という不満を高めている。習氏は一層、微妙なかじ取りを迫られる。

 日本はどうするのか。

 与野党幹部は創建100周年で祝電を送っていた。米欧はあきれたに違いない。菅義偉政権は断固として中国に立ち向かう姿勢を示すべきだ。

 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務めた。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。ユーチューブで「長谷川幸洋と高橋洋一のNEWSチャンネル」配信中。

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