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原発計画相次ぐ中国 技術者不足や高齢化で懸念される安全意識の低下 (2/2ページ)

 今年6月には広東省「台山原発」での放射性物質漏れが米CNNなどで報じられたが、習近平指導部は情報統制を敷き、政府は「安全基準の範囲内」と強調した。情報開示に消極的な体制下での事故の影響は、中国国内にとどまらない。

 経済評論家の渡邉哲也氏はこう言う。

 「中国の44基の原発のうち半数以上が東シナ海、南シナ海の沿岸部に位置しています。そこで事故が起これば、汚染物質が偏西風や海流に乗って日本にやってくるリスクがあります」

 安全管理を担う技術者が不足することで懸念が生じるインフラ設備には、「ダム」もある。

 国連大学の報告書によると、中国は2万基を超える世界最大のダム保有国で、大半は築50年近いため、老朽化によるリスクが指摘されている。

 中国出身の評論家・石平氏はこう言う。

 「昨年、中国では100年に1度といわれる豪雨で洪水が発生し、被災者7000万人、経済損失3兆円という甚大な被害が生じました。

 中国政府は今後5年間でダムの補修費用1.6兆円を計上しているが、そうした大規模な補修や点検を長期にわたり続けていかなくてはならない。労働力人口が減少に転じた時に、どこまで人材を確保できるのかは深刻な課題です」

 ※週刊ポスト2021年7月16・23日号

NEWSポストセブン

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