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【編集局から】産経新聞で自衛隊から研修名目で派遣や出向受け入れ 1カ月もすると新人記者よりも上手な原稿に

 コロナ禍で派遣や出向が盛んだが、夕刊フジを発行している産経新聞でも何年か前まで、日常的に研修の名目で受け入れていた。

 陸海空の自衛隊からも毎年1人ずつ計3人、3佐クラス幹部が1年間の研修に来ていた。彼らは社会部、政治部、経済部、文化部を数カ月ずつ回り、政治部では総理番、社会部では東京地裁や都内版などで新聞記者と同じ仕事をこなしていた。

 防衛省関係者によると、彼らは各自衛隊の上位から選ばれたトップエリートだが、首席ではないという。理由を聞くと、「将来の幕僚長候補に傷がついたら大変でしょう」と笑っていた。優秀なだけに、1カ月もすると新人記者よりも上手な原稿を書いてくる。

 さまざまなキャリアを持っている幹部たちの中で、特に興味深かったのは政府専用機のパイロットだった。

 航空自衛隊の特別航空輸送隊に所属し、すでに勇退したボーイング747を操縦していた。月に1度は北海道千歳市の千歳基地に戻り、慣熟飛行をしていた。

 彼らは過去に経験のない外遊先の場合、事前にルートの確認を行う。しかし、2002年の小泉訪朝はいきなりの飛行だった。「平壌空港で滑走路の脇に木が生えていてジャンボが曲がり切れず、切ってもらったんです」。その飛行技術は卓越しており、「命令があれば、背面飛行でもレインボーブリッジの下もくぐれます」。現実的にはあり得ないが、改めて自衛隊のすごさに驚かされたのだった。 (光)