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【高橋洋一 日本の解き方】日本の防災対策を進める方法 公共事業実施の基準見直せば「2倍以上の規模」が達成可能だ (1/2ページ)

 今年の梅雨も各地で記録的な豪雨があり、静岡県熱海市では土石流も発生した。このところ毎年のように大規模な水害が起きているが、防災対策として何を優先すべきなのか。

 筆者は毎週大阪で仕事があるので、東海道新幹線を利用している。熱海市の土石流は、新幹線のところまで来ていたので、そのあたりでは速度を落として通過している。たまたま車窓から土石流の跡を見ることができたが、想像以上のひどさだった。ネットでは別のところの土石流の映像もあり、被害のすさまじさがわかる。

 原因については、上流にあった盛り土によるものかどうかなどさまざまな究明が待たれるところだ。

 まずは、そうして解明された原因の除去が必要だ。これは、各種の規制・届け出などを改善することによって行われる。その上で、防災対策としての公共事業が切り札になる。

 地域ごとに災害予測ができればそこに重点的な防災対策ができるが、現状では不可能だ。なので、毎年一定の公共事業予算をつけて、計画的に防災対策をせざるを得ない。

 ここ3年ほどで、当初予算と補正予算を合わせた公共事業関係費は8兆5000億円程度だ。公共事業では社会ベネフィット(便益)がコスト(費用)を上回っているという採択基準がある。その基準を満たしている公共事業は建設国債を発行して実施可能だ。この意味で、国債発行額が予算制約になるのではなく、採択基準が公共事業の規模を決定する。

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