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北朝鮮国民が「金正恩の銀行」を断固拒否するもっともな理由 (2/2ページ)

 「北朝鮮国民は、銀行に預けたカネは引き出せないと認識している」(情報筋)

 また、銀行に預金すれば、財産の規模、出どころが当局に筒抜けになってしまい、「タカリ」のターゲットになりかねない。あれこれイチャモンを付けられ、全財産を奪われることすらあり得る。そのため、財産は外貨に替えてタンス預金にするのが基本だ。

 (参考記事:大量のコメの供出を強いられた北朝鮮の食堂経営者

 政府は国内の通貨流通量が把握できずにいるのだが、自らの間違ったやり方を改めようとしないまま、強制預金キャンペーンを行っているのだ。しかし、北朝鮮国民は一向に預金をしようとしないばかりか、押し付けがましいやり方から、そこそこ人気のあった「抽選制貯金」まで利用されなくなり、現金を少しでも国庫に吸い上げようとする国の意図とは逆の結果を招いてしまった。

 「かつては抽選制預金が最も好まれていた貯金商品だったが、今では完全に異なる。抽選だろうがどうだろうが、貯金所(銀行の支店)に入ったカネはもはや自分のカネではなくなるという認識が徐々に拡散した」

 「(国や銀行への不信が)これほどのものなので、利子や金融商品そのものにも関心がなくなり、利用しようとしない」(情報筋)

 (参考記事:北朝鮮の地方銀行が「強制預金」キャンペーン

 ちなみに朝鮮中央銀行には様々な金融商品があるが、その中には「交換事業」というものがある。貴金属や外貨を預ければ生活必需品がもらえるというもので、1990年代の大飢饉「苦難の行軍」のころには多少利用されていたが、今では銀行への信用がまったくないため、利用する人はいないという。

 外貨さえあれば様々な商品が購入できるのに、何のメリットもないどころか、預けたものを奪われかねないこんな制度を利用する人がいないのは当然だろう。また、金銀収売所(買い取り所)も存在するが、利用する人がおらず開店休業状態だとのことだ。

 (参考記事:何度失敗しても懲りない北朝鮮の外貨強制預金

デイリーNKジャパン

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