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【国会ここに異議あり】野党が政権追及する場ではない「党首討論」 国家観や歴史観を含めた「党首力」を競う場、深く議論せよ (1/2ページ)

 立憲民主党の枝野幸男代表は、党首討論の趣旨を理解していないのではないか。枝野氏は6月9日に行われた2年ぶりの党首討論で、予算委員会での質疑と同じように、菅義偉首相(自民党総裁)を追及することに主眼を置いた。だが、そこは政権を「追い詰める」ための場ではない。

 党首討論は、英国下院のクエスチョンタイム(QT)をモデルに、立憲民主党の前身、民主党が主導して2000年に始まった。政権交代可能な選挙制度導入を機に、野党の政権担当能力をアピールする狙いがあった。

 このため、与野党党首が国家的な課題について、首相の質問権も認めたうえで深く議論することが求められる。党首としての基本的な考え方をアピールすることに目的がある。いわば、国家観や歴史観を含めた「党首力」を競う場なのである。

 枝野氏は本来ならば、人類と感染症の歴史的考察などを踏まえて、菅首相が同調せざるを得ないような新型コロナウイルス対策や東京五輪への考え方を打ち出し、自身や立憲民主党をアピールすべきだった。政府を批判したいのは分かったが、では、どうしたいかは伝わってこなかった。

 メディアは、菅首相がペーパー(資料)を用意していたことや、迫力が不足していたことを批判していたが、私にはむしろ、菅首相の方がコロナ対策や東京五輪に対する基本的な考え方を雄弁に語っていたと感じた。

 菅首相から枝野氏が質問されて、たじろぐ場面もあった。

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