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【高橋洋一 日本の解き方】日本の戦争リスクを減らすには? 米国など同盟国と関係強化、周辺国に比べ防衛力を高める (1/2ページ)

 8月15日は「終戦の日」だ。日本人ならこれに疑問をはさむ者はいないだろう。しかし、世界ではそうではない。

 筆者には苦い経験がある。米国に国際関係論を学ぶために留学した当時、第二次世界大戦がいつ終わったかが議論になった。

 当然ながら、筆者は「8月15日」と言った。その理由は、天皇の玉音放送で、14日のポツダム宣言受諾と日本の降伏が国民に公表されたことだ。

 しかし、他国の人は「9月2日」だった。その理由は、東京湾に停泊した米海軍の戦艦ミズーリ上で、日本政府がポツダム宣言の履行等を定めた降伏文書(休戦協定)に調印した日だからだ。この議論で日本人の筆者に同調する人はいなかった。

 さらにショックだったのは、ロシア人が、北方四島への侵攻について、9月2日の終戦前だったからと正当化したことだ。筆者がその行為は当時有効だった日ソ中立条約違反だと反論しても孤立無援だった。

 ソ連は連合国の一員であり、第二次大戦に連合国軍は勝利したので、勝者の論理に反する者はまずいない。ドサクサ紛れのどんな不法行為であっても、実際に占領した者の意見が通るというのが国際世論なのだ。この点が、北方領土がまだ返ってこない根本理由でもある。

 将来に向けて考えると、戦争はいかなる理由でもいけない。勝者にも失うものは大きく、敗者は特に大きい。これは、国際社会における各種の不戦条約、日本を含む各国憲法での不戦条項などをみても明らかだろう。

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