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【高橋洋一 日本の解き方】学術論文数もGDPが左右する 日本の“二流国”転落を避けるには「10兆円ファンド」の創設が不可欠だ (1/2ページ)

 数多く引用される学術論文数の国別ランキングで、日本が過去最低の10位に転落したと報じられている。研究費不足が指摘されているが、どのような手順や政策の方針が必要なのか。

 文部科学省科学技術・学術政策研究所がとりまとめた「科学技術指標2021」の中で、諸外国の研究開発状況のデータを示している。

 興味深いものとして、研究開発のアウトプットから見た日本と主要国の状況がある。1997~99年、2007~09年、17~19年と10年ごとの各国の論文数と論文シェアがある。

 全体の論文数のシェアでは、各期間で米国が28・3%、23・4%、17・6%と推移している。中国は同じ期間でそれぞれ2・7%、9・3%、21・8%だ。そして日本は8・8%、6・3%、4・1%となっており、日米の凋落(ちょうらく)、中国の躍進が顕著だ。

 注目されるトップ10補正論文数のシェアでは、同期間で米国が42・8%、34・9%、24・8%、中国が1・4%、7・6%、24・8%、日本が6・1%、4・3%、2・3%という推移で、全体論文シェアと同じ傾向だ。

 この要因分析は比較的容易であり、論文シェアは、かなりの程度、各国の国の国内総生産(GDP)シェアで説明できる。当然のことながら、各国の公的支援は経済力に応じているので、研究開発費の増加率と論文数の増加率にはかなりの相関がある。