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【高橋洋一 日本の解き方】総裁選と衆院選は政策展覧会 補正予算の「ゼロ回答」許すな 増税案浮上は論外中の論外だ (1/2ページ)

 4~6月期国内総生産(GDP)の1次速報が公表された。景気の現状と先行きはどうなるだろうか。

 まず実質GDPの内訳を見ると、民間消費が前期比年率換算で3・4%増、住宅投資が8・6%増、設備投資が7・0%増、政府消費が2・0%増、公共投資が5・7%減、輸出が12・3%増、輸入が21・9%増となった。民間消費、住宅投資、設備投資という民需項目でそこそこのプラスだった。

 消費は1~3月期が4・0%減だったのがプラスに転じ、住宅投資は昨年10~12月期の0・1%増から3四半期連続でプラス、設備投資も1~3月期が4・9%減だったのがプラスに転じた。5月に緊急事態宣言があった割には、まずまずの数字だといえるだろう。

 もっとも、GDPの控除項目である輸入が近年になく大きく伸びたために、GDPは1・3%の伸びにとどまった。1~3月期のGDPが3・7%減だったので、それを取り戻すところまではいかなかった。

 総じて悪い数字ではなく、設備投資がプラスになったのは良かったが、消費がいま一つ力強さに欠け、横ばいに近いというところだ。これでは、いわゆるGDPギャップ(筆者試算による完全雇用を達成するGDPとの乖離)は30兆円程度あろう。

 GDP成長率が上昇すると、失業率が低下するという「オークンの法則」と呼ばれる経験則がある。景気悪化の結果として失業が増えるためだ。もっとも、景気がV字回復になるのが分かっていれば、失業はかなり抑えられる。また、実際の統計数字では、雇用調整助成金などの政策があるので、そこまで失業率は悪化していない。

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