記事詳細

【高橋洋一 日本の解き方】総裁選と衆院選は政策展覧会 補正予算の「ゼロ回答」許すな 増税案浮上は論外中の論外だ (2/2ページ)

 しかし、雇用調整助成金の方針に転換があったり、企業が先行き景気に不安を持つようになると、失業率がじわりじわりと増加に転じる可能性もある。

 今後の政策では、総需要を創出するのが政府の役割だ。幸いなことに、秋までに衆院選が必ずある。しかも9月には自民党総裁選もあるかもしれない。当初は10月の衆院選が有力だったが、今は任期満了の11月ギリギリというのが大方の見立てなので、総裁選を弾みとした衆院選実施に大きく傾いている。

 自民党総裁選と衆院選という晴れ舞台は、政策の大展覧会にもなる。その際、コロナの感染対策とともに、コロナで痛めつけられた経済をどのように再生するかが問われるはずだ。

 筆者の答えは簡単で、補正予算でGDPギャップを埋めるほどの有効需要をまず創出しないと話にならない。その中身については、いろいろな政治家が語ってくれればいい。ただし、総額が足りないのは論外だ。

 財政当局は、有効需要増を公的支出に頼るなというが、いまのコロナ下で民需が出るはずない。しかも、これまでの補正予算を適切に実施しなかった分を財源にしろと言うだろう。補正予算の未消化は官僚としてあるまじき行為であるし、それを財源にするというのは今回の補正予算が事実上ゼロ回答ということになる。まして、増税案も出ようとしているが、論外中の論外である。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

関連ニュース