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難治性「スキルス胃がん」治療に光明か がん研・慶大が発表「既存薬で効果期待」 保険適用は「最低でも2~3年要する」 (1/2ページ)

 早期発見が難しい上、進行が速く転移もしやすいことで知られるスキルス胃がんの治療に光明だ。国立がん研究センターと慶応大が、スキルス胃がんに特徴的な遺伝子を発見したと発表、既存薬で効果が期待できるというのだ。治療は大きく前進しそうだ。

 スキルス胃がんは、しこりを作らずに胃の粘膜の下で広がる。多くの場合、発見時には腹膜に転移しており、生存率が低い。胃がん全体の5~10%を占めるが、発がんの仕組みがほとんど分かっていなかった。タレントの堀江しのぶさんやアナウンサーの逸見政孝さん、元ヤクルト投手の安田猛さんらもスキルス胃がんが原因で亡くなったとされる。

 今回の研究では、胃がん患者98人の腹水からがん細胞を採取し、遺伝情報(ゲノム)を網羅的に調べる「全ゲノム解析」をしたところ、特徴的な遺伝子の異常を7種類発見した。これらの異常をターゲットにした既存の分子標的薬を胃がんのマウスに投与すると、細胞の増殖が抑えられたり、おなかにがん細胞が散らばる腹膜播種(はしゅ)が消えたりした。スキルス胃がん患者の約25%で既存薬の効果が期待できるという。

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