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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】何度目かの正直!? 福徳岡ノ場の海底噴火で生まれた“新しい島”の行方 (1/2ページ)

 福徳岡ノ場(ふくとくおかのば)では8月の初めから海底噴火が始まった。東京から南へ約1300キロメートルのところだ。活発な噴火活動が続いて直径約1キロメートルの馬蹄(ばてい)形の新島が確認された。また、噴火から出た軽石などが北西方向に約60キロメートル先まで流れているのが認められた。

 今度の福徳岡ノ場の噴火は、噴火が再開したと報じられている西の島新島の南にある。両方とも東日本火山帯に属する。

 東日本火山帯は太平洋プレートがフィリピン海プレートに潜り込んでいることで火山のマグマが生まれている。東日本火山帯は東日本を縦断している火山帯だ。

 富士山や浅間山を境に、北は太平洋プレートが北米プレートの下に潜り込んでいて、東北日本から北海道、さらには千島列島にまで続いている長大な火山帯だ。

 福徳岡ノ場のもっと北には明神礁(みょうじんしょう)があり、噴火がときどき起きる。ここも東日本火山帯に属する。

 明神礁では、かつて悲劇が起きた。1952年のことだ。海上保安庁の観測船『第五海洋』が海底火山のいきなりの噴火で吹き飛ばされた。

 その後の捜索では船体の破片や遺留品しか見つからなかった。生存者も目撃者も存在しないために真相は不明だが、31人全員が船ごと遭難したと考えられる。

 伊豆半島沖で1989年に起きた噴火、手石(ていし)海丘の噴火でも海上保安庁の観測船『拓洋(たくよう)』が危ういところだった。

 陸上の火山ならば傾斜計やGPS装置も設置できるから山体膨張を見ることができる。遠くから表面温度も測れる。地磁気の測定も可能だ。だが海底火山では観測の手段が限られる。山体膨張も、観測船が真上に行って測深儀(そくしんぎ)を使って水深を測るしかない。『拓洋』も水深の調査をしていた。『第五海洋』も同様の調査をしていたに違いない。

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