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「長期政権となった安倍政権にあって、短命に終わった菅政権になかったもの」を見よ 新首相へ「必勝の方程式」 小川榮太郎氏緊急寄稿 (2/2ページ)

 菅政権は、新型コロナ対応という最大の国家事案で、こうした事理を尽くしただろうか。尽くすどころか、マスコミの煽りに迎合して、感染ゼロを目指すような政府の新型コロナ分科会の尾身茂会長や、京都大学の西浦博教授などの極論に押されるがまま、迷走したのではなかったか。

 翻って思い出そう、倒閣の激しい嵐にさらされた最大の国家事案、安全保障法制制定時の安倍首相の姿を。

 安倍氏は有識者の懇談会、内閣法制局対策、法案作成に充分な時間をかけ、ロジックを組み立てた。集団的自衛権の範囲を限定して出口戦略を設けた。首相自らが説明、説得の先頭に立った。国会答弁での論争も、首相自ら引き受けた。

 安倍氏得意の安保政策と、降ってわいたようなコロナ対応を同日の談と見なすのが不公平だということは分かっている。だが、国政ではいつでも何でも降ってわくのである。

 準備していようと準備がなかろうと、なすべきことに変わりはない。

 幅広い有識者の声を徹底的に聞き、状況を首相自らが論理的に把握すること。マスコミや国民がどう思おうが、「最も正しい論理」をまずは組み立てること。出口を正しく設定すること(=例えば、PCR陽性者をゼロに近づけるというような不可能な出口を設定しない)。そして、自らの言葉で説明、説得する知性と言語能力を磨くこと。

 菅首相のコロナ対応になく、安倍氏の安保政策にあったもの-それは平凡な行程を確実にこなすという「政治の王道」である。

 総裁候補らは、腹中に戦略設定ないままマスコミ輿論(よろん)に迎合した菅政権が自滅し、迎合しなかった安倍政権が長期戦に勝利したことに学べ。私の進言は、その一言に尽きる。

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